お坊さんからのお知らせ
勇猛精進日記

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〜お坊さんメモ〜その29〜

2020.04.01

〜お坊さんメモ〜その29〜
各周忌、回忌を司る仏様をまとめてみました。
〜お坊さんメモ〜その29〜では三回忌を司る阿弥陀如来の紹介です。
忌日:三周忌
逆修日:十月十五日
三昧耶形:八葉紅蓮華(開敷蓮華)
種子:キリク
真言:オン アミリタテイセイ カラ ウン
説明:阿弥陀如来は無量寿如来とも呼ばれ光明と寿命の徳を授ける如来である。由来は十方国土を照らす光明が無限で遮るものがなく、またその寿命が無量であるからである。一般的に阿弥陀如来は西方極楽浄土で説法する如来と知られている。観音菩薩、勢至菩薩を脇侍に従って往生者を迎え入れる往生信仰の中心的存在である。四十八願の誓願を立てていたが、全てのものが悟らなければ自分は悟らないという第十八願は阿弥陀如来の救いという点で重要であり有名である。阿弥陀如来のことを観自在王如来、甘露王如来とも呼んでおり信仰をあつめており、胎蔵曼荼羅では中台八葉院の四菩薩の一尊で無量寿如来として描かれている。胎蔵曼荼羅では大日如来の妙観察智の徳をあらわしていて、一切のもの正しく観察して衆生をよく導く。五部の中では蓮華部院に属し大悲の三昧に住して教えを説き、疑いを断ずる。本有の菩提心は清浄無垢であることをあらわし、衆生をよく観察し功徳を与えてくれる。衆生が汚泥の中に咲いた蓮華のように本性清浄であるということ、また開敷蓮華は本来清浄の心蓮華が開いて菩提を成就したことをあらわす。『理趣経』では得自性清浄法性如来と同体。また甘露王如来として登場することもある。
画像:画僧 牧宥恵 作 「十三仏軸」より