お坊さんからのお知らせ
勇猛精進日記

円満

2017年09月25日

ああしてくれない。こうしてくれない。
募る不満とは裏腹に、庭先から漂う金木犀の花の香りはこの部屋を満たしていく……。
仏さまもそう、この世を円(まど)かに満たしていきます。

秋彼岸

2017年09月20日

秋彼岸、本日入り日です。境内沢山の参拝者さまで賑わっています。
毎年この時期は境内に曼珠沙華が咲き、お墓参りの檀信徒さまの目を楽しませていましたが、先日の台風の影響で半分が花を散らせてしまいました。

「お彼岸とは何?」という記事を見つけましたので下記に記します。
お彼岸は「彼岸会(ひがんえ)」という仏教行事で、年2回、昼と夜の長さが同じになる「春分の日」と「秋分の日」の前後3日間を含めた1週間を期間とします。昼と夜の長さが等しいことを、苦と楽のどちらにも偏らないお釈迦さまの修行方法である「中道」に譬え、彼岸会の期間でお釈迦さまの教えを身につけようとするものです。

彼岸とは、正しくは「到彼岸(とうひがん)」といい、古代インドのことば、サンスクリット語の「パーラミター(波羅蜜:はらみつ)」の訳語です。彼岸は彼の岸(向こう側)である悟りの世界を意味し、「此岸(しがん)」は此方の岸である迷いの世界を意味します。ですから到彼岸とは、此岸から彼岸川を渡って向こう岸に到ることを象徴した言葉です。

この時、此岸から彼岸へと川を渡る舟にたとえられるものが「六波羅蜜行(ろっぱらみつぎょう)」で、「布施(ふせ)=施しをすること」「持戒(じかい)=十善戒を守ること」「忍辱(にんにく)=耐え忍ぶこと」「精進(しょうじん)=向上心をもって生活すること」「禅定(ぜんじょう)=自分の心を見つめること」「智慧(ちえ)=ものごとを正しく判断する力を磨くこと」を実践することをいいます。これは自分自身だけでなく、多くの人と共に悟りを求め、充実した生活を送ることを願ったものです。ですから、本来は日常生活の中にこそ、彼岸を求める行為がなくてはなりません。しかし、日々の生活に追われていると、大事なことと思いつつも、ついおろそかになりがちです。だからこそ、せめてお彼岸のあいだは、腰を据え、しっかりと考える時間を持ち、心安らかに、自分の生活のあり方を考えたいものです。

信徒峰中修行会

2017年09月01日

私も時間が合えばご修行したいと思っております。

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高尾山では、山中全てを修行道場として夏と秋の年二回「信徒峰中修行会」を一泊二日の行程にて執り行っています。修行会というと何やら敷居が高く窮屈のように聞こえますが、いわゆる専門家の行者さんの参加は少なく、いわばアマチュア、主に実社会での修行を重ねている会社員の方や主婦、学生など老若男女問わず参加できる修験道の体験修行会です。
高尾山ならではの滝修行を中心として、山中を練り歩く回峰行。當山御貫首猊下御導師の元でひたすら般若心経を唱え続ける千巻経。霊気満山、朝もやのかかる早朝には密教独自の月輪観という瞑想を行い、続いて写経をして心を鎮めた後は法話の拝聴。修行の締めくくりには修験道最奥秘法である柴燈護摩を厳修し、それぞれの願いを祈念します。体験修行会とはいえ本格的な行程をこなしての成満とします。
職業も年齢層も異なる集まりの中で先達の指導の元に修行を進めていきますが、修行を通して参加者同士には心のふれあいが生じ、やがて修行も後半には参加者一人一人の心が篤い信心に変わり、忙しすぎる実社会に立ち向かう強い勇気の糧となり、菩薩行の実践を垣間見る事ができます。
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