お坊さんからのお知らせ
勇猛精進日記

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秋彼岸

2017.09.20

秋彼岸、本日入り日です。境内沢山の参拝者さまで賑わっています。
毎年この時期は境内に曼珠沙華が咲き、お墓参りの檀信徒さまの目を楽しませていましたが、先日の台風の影響で半分が花を散らせてしまいました。

「お彼岸とは何?」という記事を見つけましたので下記に記します。
お彼岸は「彼岸会(ひがんえ)」という仏教行事で、年2回、昼と夜の長さが同じになる「春分の日」と「秋分の日」の前後3日間を含めた1週間を期間とします。昼と夜の長さが等しいことを、苦と楽のどちらにも偏らないお釈迦さまの修行方法である「中道」に譬え、彼岸会の期間でお釈迦さまの教えを身につけようとするものです。

彼岸とは、正しくは「到彼岸(とうひがん)」といい、古代インドのことば、サンスクリット語の「パーラミター(波羅蜜:はらみつ)」の訳語です。彼岸は彼の岸(向こう側)である悟りの世界を意味し、「此岸(しがん)」は此方の岸である迷いの世界を意味します。ですから到彼岸とは、此岸から彼岸川を渡って向こう岸に到ることを象徴した言葉です。

この時、此岸から彼岸へと川を渡る舟にたとえられるものが「六波羅蜜行(ろっぱらみつぎょう)」で、「布施(ふせ)=施しをすること」「持戒(じかい)=十善戒を守ること」「忍辱(にんにく)=耐え忍ぶこと」「精進(しょうじん)=向上心をもって生活すること」「禅定(ぜんじょう)=自分の心を見つめること」「智慧(ちえ)=ものごとを正しく判断する力を磨くこと」を実践することをいいます。これは自分自身だけでなく、多くの人と共に悟りを求め、充実した生活を送ることを願ったものです。ですから、本来は日常生活の中にこそ、彼岸を求める行為がなくてはなりません。しかし、日々の生活に追われていると、大事なことと思いつつも、ついおろそかになりがちです。だからこそ、せめてお彼岸のあいだは、腰を据え、しっかりと考える時間を持ち、心安らかに、自分の生活のあり方を考えたいものです。