各周忌、回忌を司る仏様をまとめてみました。
〜お坊さんメモ〜その21〜では二七日を司る釈迦牟尼如来の紹介です。
忌日:二七日
逆修日:二月二九日
三昧耶形:宝鉢
種子:バク
真言:ノウマク サマンダ ボダナン バク
説明:仏教には様々な仏がいる。教理的にも何人の仏がいても構わないが、歴史的に実在した仏とみなされるのは釈迦如来だけである。「お釈迦様」と親しまれている仏教の開祖でカピラ城に誕生し、菩提樹の下で成道した。釈迦は五十年近く仏教の布教につとめ、多くの人々に受け入れられ仏教は飛躍的に増大し仏教の基盤がつくられた。最も起源の古い如来で、仏像の姿、形のモデルとなっている。胸の前で転法輪の印を結んでおり、これは説法をしている姿を意味している。説法することを法という輪を転がすといい、輪は古代インドの帝王の無敵の武器である。したがって説法はこの世の最強の武器のように優れており、人々の煩悩、邪見を破り正しい信仰に導く智慧を意味する。釈迦如来は大日如来の智慧の徳を司っている。胎蔵曼荼羅では釈迦院の主尊であり、その姿は智吉祥印を結んでおり法輪を転じ、慈悲を象徴する衣をまとい衆生を済度する姿をしている。脇侍として文殊菩薩、普賢菩薩を配して釈迦三尊としている。胎蔵曼荼羅では中台八葉院の天鼓雷音如来、金剛界曼荼羅では四仏の不空成就如来と同体である。また『理趣経』48では一切義成就菩薩と同体である。
画像:画僧 牧宥恵 作 「正楽院大曼荼羅」胎蔵曼荼羅より