お坊さんからのお知らせ
勇猛精進日記

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〜お坊さんメモ〜その22〜

2019.07.09

各周忌、回忌を司る仏様をまとめてみました。
〜お坊さんメモ〜その22〜では三七日を司る文殊菩薩の紹介です。
忌日:三七日
逆修日:三月二五日
三昧耶形:智剣、梵篋
種子:マン
真言:オン アラハシャノウ
説明:「三人よれば文殊の知恵」と言われるように、般若という智慧の象徴とされ『般若経』をはじめとする大乗経典では釈尊や仏弟子の問答の相手として重要な位置をしめしている。また、文殊菩薩を主題とした経典によれば文殊菩薩は実在の人物として描かれているが定かではない。『華厳経』では文殊菩薩が東北方の清涼山で常に説法をしていたとされ、『文殊師利法蔵陀羅尼経』49では、振那国の五頂という霊山に住んでいると説いていることから、中国の清涼寺のある五台山が文殊の霊場とされている。いつも普賢菩薩と密接な関係を有し、普賢菩薩の十大願は、この文殊菩薩の問に対して答えられたという説もある。すぐれた智慧を象徴する菩薩であり般若の智慧を完全にそなえて盛んに説法するため、三世の諸仏は皆文殊菩薩を母とし三世覚母と称されている。文殊菩薩は汚れを知らない青年の姿をしており身体の色は最も尊い金色で五髻のある頭の上には宝冠をかぶり、その後ろには円光が輝いている。そして右手には悟りの障害となる煩悩を断ち切る金剛剣(利剣)を握り、左手には梵篋の乗った青い蓮華を持っている。この梵篋には『般若経』が入っていて、梵篋を金剛杵で表す場合もある。また獅子の上の蓮華台に座っている尊像もある。『理趣経』では一切無戯論如来と同体で、胎蔵曼荼羅では文殊院の主尊であり、中台八葉院の四菩薩としても西南に住している。
画像:画僧 牧宥恵 作 「正楽院大曼荼羅」胎蔵曼荼羅より